>> はまよこ夫婦ってどんな夫婦?プロフィールはこちら!

【書評】「男性の育休 家族・企業・経済はこう変わる」を読んで育休について改めて考えた

男性の育児休業
悩む夫婦
悩む夫婦
  1. 育児休業を取得してみたいけど制度自体がよくわからない
  2. 育休の基本的な制度や取得の際の注意点を知っておきたい
  3. 部下が育休を取得したいといってきた、どんなことに気をつけて接したらよい?

そんな悩みを抱えた人におすすめの本を紹介します!

2021年6月に育児・介護休業法が改正され、男性の育児休業についてニュースが増えています。世間の関心も高まってきていると感じます。

ぼく自身も2021年3月~2021年7月まで約4か月間、育児休業を取得しました。

部署で初めての3か月以上の長期育休取得者だったので、苦労や困ったこともありました。周りにも経験者がいなくて相談ができず大変な思いをしました。

そんな時、本書を読んで育児休業に対する誤解が解けました。豊富なデータや具体的事例を知識として知り、制度や社会的課題を理解することで安心することができました。

本書は以下の人におすすめしたいです。

本書をおすすめしたい人

・育児休業を取得したい男性
・育休取得を希望する男性部下をもつマネジメント層
・夫に育休を取得して欲しい女性
・企業の制度設計担当者や人事

本記事の内容

「男性の育休 家族・企業・経済はこう変わる」の内容紹介
「男性の育休 家族・企業・経済はこう変わる」を読んで学んだこと
「男性の育休 家族・企業・経済はこう変わる」を読んで考えたこと

私たち夫婦は、年間100冊以上本を読んでいます。その中でもおすすめの本なので、ぜひ読んでみてください!

はまよこ夫婦
はまよこ夫婦

2019年4月に結婚し、24時間365日ケンカなしで、仲良く過ごしている20代共働き夫婦です。首都圏在住。夫は文系システムエンジニア、妻はメーカー総合職でフルタイムで働いています。2021年3月に息子が産まれ、夫婦で育児休業を取得しました。

「男性の育休 家族・企業・経済はこう変わる」について

本の内容を簡単に紹介

現在、若手男性社員の8~9割が育休の取得を希望しています。しかし社員の希望とは裏腹に、取得率は7%台と横ばいを続けています。

本書は、男性育休が普及しない理由や、男性育休にまつわる誤解を豊富なデータや具体的事例をもとに解説してくれます。

前半では基本的な制度や取得の際の注意点、男性育休と少子化対策の関係、企業にもたらすメリットを解説。後半は議論が盛り上がる男性育休義務化の社会的背景や、義務化の具体的施策が紹介されます。

具体的に目次は以下のとおり。

目次

第1章 男性育休にまつわる7つの誤解
第2章 データで見る男性育休の課題と背景
第3章 男性育休が企業にもたらすメリット
第4章 なぜ今、男性育休「義務化」なのか
第5章 義務化で変わる男性育休

本書を読むことで、育休取得を考えている男性やその家族はもちろん、部下が育休取得を希望しているマネジャーや企業の人事担当者まで役立つ内容となっています。

男性育休の基本的な知識から社会的背景、今後の課題までがこの1冊で理解できる良書です。

著者略歴

ワークライフバランスや女性活躍を推進する小室さんと天野さんの共同著作です。

小室さんは働き方改革の権威で色々な著作を出版されています。客員教授や顧問も勤められていますね。

小室 淑恵さん

株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長。資生堂を退社後、2006年に株式会社ワーク・ライフバランスを設立。1000社以上の企業や自治体の働き方改革コンサルティングを手掛け、残業を削減し業績を向上させてきた。その傍ら、残業時間の上限規制を政財界に働きかけるなど社会変革活動を続ける。著書多数。ワーク・ライフバランスコンサルタント養成講座主催

Twitter:(株)ワーク・ライフバランス

天野 妙さん

株式会社Respect each other代表、みらい子育て全国ネットワーク代表。日本大学理工学部建築学科卒業。株式会社リクルートコスモス(現コスモスイニシア)等を経て、性別・役職・所属・国籍に関係なく、お互いが尊敬しあう社会づくりに貢献したいと考え、起業。ダイバーシティ/女性活躍を推進する企業の組織コンサルティングや、研修など、企業の風土変革者として活動する傍ら、待機児童問題をはじめとした子育て政策に関する提言を行う政策起業家としても活動中

Twitter:あまのたえ

ふだんのつぶやきも参考になるので、フォロー必須です(‘ω’)ノ

「男性の育休 家族・企業・経済はこう変わる」を読んで学んだこと・考えたこと

男性で育児休業を取得するにはメリットがたくさんあると改めて学んだ

ぼく自身も育児休業を取得し、数多くのメリットを感じました。

育児休業を取得して本当によかったと思うのは、0歳児という成長が著しい時期に子どもと過ごす父親としてのかげがえのない時間を確保できたことです。

また妻さんと協力して、二人で育児する体制が整えられたことで、両親で「チーム育児をする」という意識がより強くなり、妻さんとの信頼関係も深まりました。

男性で育児休業を取得するには、他にこんなメリットがあると本書では述べられています。

男性で育児休業を取得するメリット
  • 男性の家事育児時間が長いほど第二子の出生率があがる
  • 10人に1人が発症する産後うつへの対策
  • 職場外の経験で多様な視点が醸成され企業のイノベーション創出のきっかけになる
  • 男性が育休を取りやすい企業風土は優秀な若手人材の採用や定着につながる
  • 男性の家事育児時間が増え長期にわたりライフスタイルが変わる

この全てを育児休業を実際に取得したぼくも同様のメリットを強く感じました。

一時的に収入が低くなるというデメリットはありますが、それを超えるだけのメリットがあるのも事実です。

今は育児休業の取得を考えていない人も、育児休業は会社員であれば取得できる国の制度なので、メリットを踏まえて選択肢のひとつになればいいなと思います。

日本の男性育児休業取得率が非常に低い水準である理由がわかった

本書では、さまざまな観点から育児のデータや具体的事例を紹介しています。

意外に感じる方も多いと思いますが、世界の中でも日本は手厚い男性育休制度を有しています。

具体的には「有償の産休・育休取得可能数」は日本は30週と取得可能週数で見れば世界第1位。2位の韓国は17週と差は歴然です。

お金の面でも、会社員の場合、180日間月給の67%が雇用保険から育児休業給付金として支払われ、さらに雇用保険などの社会保険料免除されるため手取りで比較すると8〜9割の収入が保証されます。

にもかかわらず2020年7月の男性育休取得率は7.48%と低い水準なのです。

その理由は「制度の理解ができていない」「利用したいが会社が認めてくれない」といったものが多いです。

本書が執筆された時期は会社が周知する義務はまだありませんでしたが、2021年6月に育児・介護改正法が改正されました。

その中で、「育児休業制度の周知、育休取得の意向確認が義務化」されました。

非常によい変更で、取得率が増えるきっかけになればいいなと思います。

詳しくは下記の記事で解説しているので合わせてご覧ください。

日本と世界の育児・家事への意識の差が国力の差に繋がっていると感じた

家事育児をしない夫たちを揶揄して「イクジ(育児)ナシ夫」と呼ばれています…。

厚生労働省「21世紀成年者縦断調査」によれば、夫の家事育児時間と第二子の出生率には相関関係があり、休日に夫が家事育児を六時間以上行なう夫婦では、87%の割合で第二子が生まれています。

つまり夫がワークライフバランスを確保し家事育児時間を確保できれば、夫婦間の「育児・家事スキル」のばらつきがなくなり、第二子以降が生まれる確率が増します。

にもかかわらず、衝撃的なデータなのですが、総務省の「社会生活基本調査」によると6歳未満の子どもをもつ男性で家事育児時間がゼロの人は約7割いるようです。

日本人には、男性が外で働いて稼ぎ、女性は家で家族と家を守るといった価値観がまだまだ根強いことがデータからも再認識できました。

一方、フランスの男性は日本の3倍、スウェーデンの男性は日本の4倍家事をしているというデータがあります。また、アイスランド、スウェーデン、オーストラリアなど女性の就業率が高い国では出生率も高いです。

スウェーデンやアメリカなどは女性の正規雇用が6割前後と高い水準で女性の社会進出が進んでいます。

日本では男性の家事・育児時間も、女性の社会進出も遅れているのが現状です。

現状を知ると、ますます男性育児休業を取得して、男性の家事育児時間を増やす必要性を感じます。

「夫婦で稼ぎ、夫婦で育てる」という共働きモデルを確立し、これからのスタンダードにしていかないといけないのでは?と問題意識を持ちました。

「男性の育休 家族・企業・経済はこう変わる」のまとめ

本記事では「男性の育休 家族・企業・経済はこう変わる」を読んで学んだこと・考えたことを紹介しました。

男性育休を取得したい男性にはもちろん、配偶者や上司の方にもおすすめしたい良書です。

育児や少子化について問題意識を持つことができるのでぜひ読んでみてください!

夫婦の育児休業体験談は音声配信でも配信していますのでよろしければそちらもお聴きください。お好きな配信アプリで無料で聞けるのでお気軽にどうぞ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました